Pyrite from Hunan,China

中国・湖南省産白鉄鉱 サイズ 50×35×29mm

葡萄状に成長した白鉄鉱です。と言っても黄鉄鉱と混ざり合っているのですけれどね。
白鉄鉱と黄鉄鉱は原子の配列が違っているだけで同じ化学組成を持っています。
白鉄鉱は黄鉄鉱より白っぽく、脆くて分解しやすいのが特徴です。
板状・錐状・放射状・葡萄状に産しますが、右の写真の割れ口で成長の様子が分かりますね。
※左はオンマウスで画像が替わります。

十八世紀の中頃から黄鉄鉱はマルカジットと呼ばれて装飾品に使われていました。
元々はダイアモンドの代用品として使用されたのですが、
六面体にカットする事で生まれる輝きは、代用品の域を超えて今でも根強い人気があります。
その呼び名はこの白鉄鉱(マーカサイト)から来ていると思われます。

しかし呼び名だけで実際に白鉄鉱が使用された訳ではありません。
当時は白鉄鉱と黄鉄鉱がきちんと分類されていなかったのでしょうね。
白鉄鉱は空気中の水分と反応して硫酸を生じ、しだいに分解していくので、
肌に直接付ける装飾品には全く向いていません。

下の写真は20世紀初頭のジュエリーデザイナー、テオドール・ファルネによるマルカジット技法のブローチです。